ツキの正体 @桜井章一


「最近ツいてないなぁ」なんて人に読んでほしい本です。
桜井さんは雀鬼の異名を持つすごい人ですが最近たくさん本を書いてますね。
これ以前にも何冊か読ませてもらいましたが、なんというかすごい人はすごいんだな、と納得させられてしまう人です。


『ツキ』というと漠然ですがこの本によれば、
・天運 なんの理由もなく降って湧いたようように訪れる運
・地運 場所につく運
・人運 それぞれの感性や行動で創りだしていく運

これらの運を読み取って活かしていくのが桜井さんの「ツく」ということのようです。
昔読んだ横山光輝三国志のマンガでも良く諸葛亮が「天の利、地の利、人の利」と言っていたのを思い出しました。


また、「サイコロを百回、千回、一万回と振っていくと最終的にどの目も6分の1の確率で出るようになる。にもかかわらず、1の目がそれ以上の確率で出ることがある、それがツキ」とも。
こういうことってみんな経験あるんじゃないですかね?
自分はゲームをよくやるのですが、例えば95%の確率で成功する行動をする場合10回に1回失敗するかどうかのはずですが、2〜3回連続で失敗したりします。
(一部ではこの現象を「稀によくある」なんて言ったりも。なんのゲームしてるかバレますねw)


さて、問題はいかにしてこれら『ツキ』というのを味方にしていくかという工夫や理論なわけですが、自分が一番印象に残ってるのは逆境をチャンスに変える心構えで
「ピンチのときには勇気を持ってふさわしい形で果敢に攻める。チャンスのときには守りへの誘惑を封じ込め流れをせき止めないように攻める。攻め続けろ」という言葉でした。
ツいてないときは自分にできることを精一杯にやって『勝負どころ』を待ち、優勢になったら冷静に動いて自滅しないよう気をつける。
麻雀打ちらしい前向きな言葉だと思います。


また桜井さんは「観察」を重視しているようでした。
とにかく観察。
先に出てきた天運、地運、人運をきっちりと観察して、まず今現在がどういう状態かを把握して適切な行動を取っていくということでしょうか?


桜井さんの観察力は凄まじく、この本の中にも
・卓に伏せられている麻雀牌が透けて見える
・海をみて「あのへんにウミガメがいる」とかわかる
・一目みて、家庭環境まで言い当ててしまう
・体の歪みをみて腰痛などを一発で治してしまう
などなど、ほんとかよwというようなことがたくさん出てきます。
観察力を養う訓練も書いてあって参考になります。


この本を読むと「ツいてない」自分と「ツいてる」桜井さんとの凄まじい差がみえてきて、ああやるべき事というのはまだまだ山ほどあるなぁという気持ちにさせられるのでした。